ローマ人の物語Ⅷ危機と克服 / 塩野 七生 [歴史の本]
文庫版21~23巻。
とてもなじみの薄い時代です。
世界史では、ネロの後は少しおいて五賢帝の時代ですものね。
実際には年月が空いているので間があることはわかっていましたが。
どうやら、この時代を舞台にしたお話があるようで読んでみたいのですが、いつも行く図書館にはシリーズの一部しか置いていないみたい。残念。
(リンゼイ デイヴィス著の「密偵ファルコ」シリーズといって、光文社から出ているようです。現在16冊・・?)
脱線してしまいましたね。
ネロが倒れた後の1年は、3人もの皇帝が次々と入れ替わります。
辺境では、異民族の反乱が勃発。
その後、皇帝に起ったヴェスパシアヌスはどう危機を乗り越えていくのか。
後の「迷走する帝国」を読んでいると、この時代はまだまさに「危機と克服」という感じで、内部からの崩壊ではなく、外から(といっても辺境はローマ帝国内ではありますが)の危機に対してどう対処していくかが問題のように思います。
カエサル・アウグストゥス・ティベリウスが行った制度のおかげで、少しくらいならびくともしないという印象。
それ程、この3人の力はすごかったんだな~と思うのです。
あとは、ユダヤという民族について。
後世、なぜユダヤ人ってそんなに嫌われているのかなぁと前から疑問に思っていたのですが、うすうす感じていた答えが形になってきた思いです。
まさに選民思想的というか。自らが他を排他してきた所以のような気がします。
これでは、他民族を同化して取り込んでいくローマ人とは相容れない部分が強いですよね。
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リュカさん、ご訪問&nice!ありがとうございます。
by あきえもん (2010-11-05 21:57)