ローマ人の物語XIII最後の努力 / 塩野 七生 [歴史の本]
文庫版35-37巻。
ディオクレティアヌスやコンスタンティヌスの時代。
帝国存続のための最後の努力。
ディオクレティアヌスは、分割統治とか、分裂につながりそうで、あまり賢帝のイメージがなかったのですが、彼自身が統治していた時は、なかなか上手くいっていたようで見直しました。
ただ、彼以外の人々には向かない統治法だった。
ディオクレティアヌスの後の混乱をまとめて、再び統括したコンスタンティヌス。
コンスタンティヌスも、ミラノ勅令やコンスタンティノープル遷都で、世界史上有名な名前。
本人がキリスト教徒であったか(信じていたか)は定かではないようだが(死の直前洗礼は受けているけど)、擁護したり利用したりしていたという。
法の支配→キリスト教の支配。なるほど。
王権神授説のはしり。
彼から中世が始まるというのも、わかるような。
ローマから遷都する時点で、ローマ時代の終わりが見えてきたような。
建て直しを図り、ローマ帝国をそうまでして延命させたいのか・・?という疑問は、歴史を知っている現代だから言えるのでは、と思うけれど。
でも反面、中国の三国時代(最近読んだから・笑)みたいに、新しい国を建てよう、という動きはなかったのかなあ、とも少々思ってみたり。
※2冊飛んでいますけど、感想がまとまったこちらを先に記事にしちゃいます。
「終わりの始まり」と「迷走する帝国」はまた後ほど。
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