荒涼館 / C.ディケンズ [海外作品]
メイドの世界で紹介されていて、読んだ作品。
全4巻。
時代はおそらくディケンズの生きた19世紀半ばのイギリス。
荒涼館に住む人々やジャーンディス対ジャーンディス事件をめぐるお話。
裁判制度や慈善事業などに対する社会風刺が散りばめられています。
前に同じディケンズの二都物語を読んだときにも書いたけれど、点と点だった事柄がつながっていって線となる印象。さらにその傾向が強い気がします。初めのうちはその点がばらばら過ぎて混乱してしまいます。
そして登場人物が多く把握しきれていないまま。
ジャーンディスさんに寄生しているスキムポールさん。愛すべき人物とされているが、?と思うところが多く、エスタやジャーンディスさんも最後には離れていくのに正直ほっとしました。
訴訟に傾倒しすぎるリチャードにも辟易。エイダがかわいそう・・。最後には目を覚ましたようで一息ついたものの切ない結末。
エスタの目線で書かれているところと、地の文で書かれているところが半々くらいです。
私としては、結局最後までエスタの話の方が読みやすかったです。
エスタが幸せな生活を送れそうなので、それが何よりも嬉しい。
タグ:ディケンズ
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