氷の女王 / リカチ [漫画]
全2巻。フィギュアスケートを題材にしたお話です。
ダンスとかバレエとか踊るのが好きなので、そんな感じでフィギュアスケートに惹かれて手に取った作品です。
でもまあ、題材にという程度で本格的ではないのですが、雰囲気は楽しめて良かったです。少女漫画らしく可愛らしい感じで。
2巻なのが物足りない。もっと読みたかったな~。
1巻は、前半はニカの話で、後半は貴和子の話。
2巻はどう進むと思ったら、ほとんど貴和子の話でした。
2巻でもニカメインの話を取り入れて欲しかったな~。脇役では出てきたけど。
ニカは内向的な女の子ですが、同じクラスの地味な男の子の七緒がフィギュアスケートの練習をしている姿を見て憧れて、自分も滑ってみます。センスがあると褒められて、本格的にフィギュアスケートを始めます。
一方、貴和子はニカと同い年ですが既に絶対的地位の存在です。性格も対照的で、自信満々の発言をしたりしますが、実は小心者。
明治緋色綺譚とか明治メランコリアを描いている作者さんで、そちらも興味があるけど、ちょっと長いので手を出していません。
タグ:リカチ
きょうのキラ君 / みきもと 凜 [漫画]
全9巻。
「天国に一番近い恋」がキャッチフレーズ?というのは、キラ君の余命があとわずかだから。
そんな秘密を知ったニノンが、キラ君と楽しい思い出を作っていこうとして、恋につながっていくお話。
前作の『近キョリ恋愛』を読んでいて、でも実は次作のお知らせを見たときにはあんまり買うつもりはなかったのですが、調べてみたら、病と闘っていくお話なのかと思って気になったのと、近キョリ恋愛の番外編も収められているということで、つい手を出してしまいました。
2巻あたりまで出てから買ったのだったかな~と思っていたのですが、過去記事見てみると、ばっちり発売月に買ってますね(^^;
独特の登場人物だらけです。
主人公のニノンは過去にトラウマがあって、人と接するのが苦手。いつも肩にオカメインコを乗せている。学校では剥製のフリなんですが、実は生きていてしゃべるのです!オカメ先生。オカメ先生がまた魅力的。
キラ君は実はニノの隣の家の住人。ちょっと自暴自棄になっている感が。でも実は泣き虫。
キラ君を大好きな矢部くん。
いつも何か食べてる美少女の澪ちゃん。
ニノンの両親や、キラ君のお父さんもまた不思議な人たち。
ニノンとキラ君の結末よりも、オカメ先生の結末が衝撃的でした。
みきもと凜さんはコメディが持ち味なんでしょうね。
絵はそんなに好きなわけではないのですが、独特のワールドに引き込まれます。
比べてしまうと近キョリ恋愛の方が好みだな~と思うのは、シリアスなのにコメディなのが違和感があるからなのか・・。単純に近キョリ恋愛のゆに&ハルカ先生の方が魅力があるからなのか・・。
タグ:みきもと凜
ワルツのお時間 / 安藤 なつみ [漫画]
全3巻。
タイトルに惹かれ、その名の通りダンスのお話ということで興味を持ちました。
私もワルツを踊っていたので(競技ダンスじゃないけど)、親しみがわきます。
ぽっちゃりで地味で名前負けすると消極的だった姫愛(ひめ)。
そんな姫愛がダンスに出会い、変わっていきます。
素直で笑顔の可愛いとてもいい子です。
ダンス教室の息子のたんご。ジュニアでは名高い勇誠と菫。
四角関係となるのですが・・。
醜い感情はなく綺麗な感じなのがいいです。
もうパートナーは作らないと決めていたたんごを、競技ダンスの世界に再び戻すために、姫愛の魅力を見せ付ける勇誠。
たんごの過去のパートナー。勇誠や菫の様子から、まさか姫愛の知っている人物だとは思わなかった。推理不足?
運命のパートナーとなって、ブラックプールに参加するということではハッピーエンド。
でも、恋愛という点では運命のパートナーではなさそう。(いずれそうなりそうな気もするけど)
少女漫画だからこそくっつかないのは予想外というか、妙に現実を取り入れた感じ。
3巻ではちょっと物足りない。惜しまれるくらいがちょうどいいのかもしれないけれど・・。
姫愛とたんごがパートナーを組んでからの日々も読んでみたかったな。
タグ:安藤なつみ
失恋ショコラティエ / 水城 せとな [漫画]
全9巻。
テレビドラマ化もされましたが、2~3回ちらっと見たかな・・くらいでちゃんとは見ていない。
チョコレートが大好きなサエコさんに対する情熱で、ショコラティエになった爽太。サエコさんが人妻になってもそれは変わらない。
実家のケーキ屋を改装し、ショコラヴィを立ち上げる。従業員はフランスで修行していたときに出会ったオリヴィエと、実家で働いていた薫子さん。爽太の妹のまつりも時々手伝っている。
何かを作り上げるという話が好きみたいで、試行錯誤や妄想でチョコレートの新作を生み出していくそんな場面が好き。食べたくなる。
フランス語がたまに出てきて、わかる単語があるとちょっと嬉しい。文章でなくても、"レ"とか"ノワール"はミルクとブラックだったりとか。
爽太やサエコさんより、周りの薫子さんやえれなの方が好感は持てる。
でも、よくよく考えると、えれなよりサエコさんの方が真面目なのかなと思ったり。
オリヴィエ(オタク系)や六道さん(オネエ系)といったキャラクターも面白い。
結末はまあ納得しましたが、ちょっと駆け足の印象。エピローグ的なものはそんなものかとも思うけれど、私がエピローグ充実が好きなので。チョコレートを改良して、イートイン出来る2号店を計画して・・と夢に向けて実行しているところがとても良かったです。
タグ:水城せとな
レディー・ヴィクトリアン / もと なおこ [漫画]
全20巻。
約10年間なんだー。1巻出たのが1998年、最終巻の20巻が2007年。
『コルセットの翼』の前作ということで少し買い始め、『ガーフレット寮の羊たち』に出てくる人物が登場していたということで、さらに続きを集めました。最初の1・2巻よりも、3・4巻辺りからぐんと面白くなるので、途中でやめないことをおすすめします(笑)。
ロンドンに憧れ、素敵なレディーになることを夢見るベルは、ガヴァネス(家庭教師)としてロンドンへやってきました。
憧れのきっかけの1つでもある『レディーズ・マガジン』の編集者ノエル・スコットや作家のアージェント・グレイとある事件で知り合いになります。
レディーズ・マガジンがとっても魅力的で、私も読んでみたい。
初め、ベルの相手役はノエルではなくてアージェントかと予想していました(^^;
最高のレディーとされるレディー・エセルは、実は下町訛りの男性アージェント。
そんなアージェントに素敵なレディーになるためのレッスンを受けるベル。
ちょっとお転婆(というのもちょっと違うけど、元気というか)なベルだけれど、決して下品にはならないのが当時の淑女らしい。
それぞれの昔のことが回想されてつながっていくのが楽しい。
アージェントがレディー・エセルとなった成り行きだったり。
ベルの牧師だった亡き父が昔語った物語がアージェントに関わっていたり。
ノエルがレディース・マガジンを創るきっかけだったり。
アージェントのルーツをたどったり。
それぞれの家族も楽しいですし。
ガヴァネスらしく、フランス語をたしなんでいたり。
クリスマスのキャンドルやプディング。馬車、町並み、下町訛りのコックニー。
ヴィクトリアンな感じがまた好きだなあ。
ちなみに、ガーフレット寮の羊たちに登場するのは、レディー・エセルのお兄様のレスターベリーです。
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アレクサンダー大王 ―天上の王国― / 赤石 路代 [漫画]
アレクサンダー大王 ー天上の王国ー 1 (フラワーコミックスアルファ)
- 作者: 赤石 路代
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/06/10
- メディア: コミック
全3巻。
最近歴史ものに目がないので、本屋さんで見て気になっていて、全3巻だしとつい購入してしまいました。
アレクサンダーの側近、ヘファイスティオン目線。
ヘファイスティオンの神秘性が大きな役割を果たしています。
アレクサンドロスの話を書くには「なぜ東へ東へと進み続けたのか」ということが、主題から外せないよう。
この話の場合は、(アレクサンダーが愛した女性の生まれ変わりの)女性を探すため、として描かれています。
3冊だからと読んだけれど、逆に3冊に収めると物足りないというか。
でもこの後、アレクサンドロスについてもっと詳しく書かれた小説を読みたいと思って『獅子王アレクサンドロス』(阿刀田高)を読んだのですが、両方読んだ上では確かにこの漫画には逸話のエッセンスが詰まっているな、という感じではあります。
タグ:赤石路代