海の都の物語 / 塩野 七生 [歴史の本]
海の都の物語〈1〉―ヴェネツィア共和国の一千年 (新潮文庫)
- 作者: 塩野 七生
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/05/28
- メディア: 文庫
全6冊。
ローマ人の物語を読んでいて、続きが貸し出し中などで借りられないときに、代わりにと読み始めました。
新潮文庫で読み始めましたが、途中で1-3しか図書館に置いていないことが分かり、4-6にあたる中公文庫の下巻で読むことにしました。こちらは分厚いのが難点。
同じくイタリアを舞台としていて、ローマのその後、という感じもします。
まあ、初めの時期はそんなに詳しくないですけど。
周りのミラノやジェノヴァなど、なんとなく同列で見ていましたが(イタリアの自治都市という意味で)、実体は違うのですね。
共和国。王政のように1人の為政を嫌うというところも、共和政ローマと共通の雰囲気。
交渉で外交危機を切り抜ける。
時には、ローマ法王と敵対するトルコと結んだり。
利益を重視する商人の都市のイメージ。
しかもそれは、個人としてではなくて、国を挙げてだったりする。
聖地巡礼パック旅行とか、面白かった。宗教を商売に結びつけるところがヴェネツィアにしか出来ない発想。
ヴェネツィアンガラスなど、職人育成に力を入れるところもさすが。
とても実質的。それは衣装にも現れる。
ナポレオンの登場まで続く、長い歴史。
船の力を持っていた、最盛期がやっぱり魅力的ですね。
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