黒王妃 / 佐藤 賢一 [国内作品]
黒王妃とはカトリーヌ・ド・メディシスのこと。夫のアンリ2世が亡くなって、黒い服ばかり好んで着ていたからついた名前らしい。
独白があるのが面白い。
イタリアから持ち込んだ習慣や食文化はフランスに大きな影響をもたらしている。(他の本の情報だったかもしれないけれど)フランスではそれまで手づかみで食事をしていたのが、カトリーヌによってフォークなどの食器を使うようになり、食事作法も大きく変化した。今のフランス料理のイメージはイタリアから輸入されたものといえるのかも。
商人の娘といわれても。イタリア女は家庭を大切にする。
メアリー・スチュアートはフランス名はマリー・スチュアールになるのね。
嫁との関係。ギース公の台頭。
当時の王族は諸外国の王族と婚姻を結ぶことが多く、外交の駒とされる。カトーリーヌの子供たちもそう。イギリスのエリザベスとも縁談があったとは。
でも、終わり方がなんだか腑に落ちない。ここで終わり?という感じ。
なんとなくだけれど、佐藤賢一さんの本は女性より男性が主人公の方がいい気がする。
遊撃隊のようなものの記述があって、そういえば藤本ひとみさんの本『預言者ノストラダムス(文庫版:ノストラダムスと王妃)』にも出てきたなと思い出した。異なる作者で出てくるということは、全くの創作ではなくて何かしら根拠があるということなんでしょうね。
同じカトリーヌ・ド・メディシスを扱った作品ということで、藤本ひとみさんのと比べてしまう。タイトル通りノストラダムスの話も半分くらいあるので比較するのもなんですが、預言者ノストラダムスの方が私は好きです。
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