王妃の離婚 / 佐藤 賢一 [国内作品]
直木賞受賞作品らしい。
15世紀末のフランス、ルイ12世の離婚のための裁判。
ルイ11世の娘のジャンヌ・ド・フランスと結婚していたが、シャルル8世(ルイ11世の息子)が急死し即位すると、ブルターニュを併合するためにアンヌ・ド・ブルターニュ(シャルル8世の妃)と結婚しようと、ジャンヌとの離婚を成立させようとする。
この時代、キリスト教では離婚は認められないから、「なかったことにしてしまおう」という論理。
でもそのためには教皇の恩赦が必要で、アレクサンドル6世の息子、チェーザレ・ボルジアがそれを携えて向かっている。
憎んでいた王妃側の弁護士に、自分の意志に反してなってしまったフランソワ。
裁判に臨むために作戦を練っていくうちに、フランソワもジャンヌも2人とも変わっていくのがいい感じです。
カルチエ・ラタンの様子とか、中世の雰囲気が楽しめる。学生と議論を交わしている様子も面白い。
20年前の出来事がかかわってくるのが、素晴らしいと思います。
2年前に読んだのですが、記事書いていたら、あやふやなところも多くって、もう一度読みたくなってきた・・。
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