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アーサー王と聖杯の物語 / ローズマリ・サトクリフ [海外作品]


アーサー王と聖杯の物語―サトクリフ・オリジナル〈2〉 (サトクリフ・オリジナル (2))

アーサー王と聖杯の物語―サトクリフ・オリジナル〈2〉 (サトクリフ・オリジナル (2))

  • 作者: ローズマリ サトクリフ
  • 出版社/メーカー: 原書房
  • 発売日: 2001/03
  • メディア: 単行本


サトクリフのアーサー王シリーズ2作目。
タイトルにアーサー王の名前は入っているけれど、主に騎士たちがメイン。
ガラハッド、パーシヴァル、ボールス、ランスロットの4名+ガウェインが少々。

パーシヴァルが円卓に着くと、よくないことがやってくるというマーリンの予言。
騎士たちはみな聖杯に夢中になり、見つかるまで戻ってこないと誓いをたてる。みんなばらばらになってしまう。

ガラハッドはランスロットの息子で最強の騎士。
聖杯に辿りついたガラハッドとパーシヴァルとボールスに対し、見ることだけを許され近づくことを禁じられたランスロット。王妃グイネヴィアとの禁じられた恋ゆえに・・。

ランスロットってなんとなく格好いいイメージがあったけれど、なんだか駄目っぽい感じ。人間臭くていいのかもしれないけれど・・。魅力的な醜男らしい。

聖杯の神秘に触れた3名のうち、ボールスのみが宮廷へと戻ってくる。
ガラハッドは聖杯の奇跡を目の当たりにし、天に召された。それ以来、聖杯を見たものはいないという。
その後パーシヴァルも隠者の庵で過ごし、その生涯を閉じた(アーサー王の話にはよく隠者の庵が出てきます)。
ボールスは全てを見届けた。

1冊目はケルト色が濃いイメージだけれど(マーリンの魔法とか、妖妃モルガンとか)、こちらは聖杯と名がつくだけにキリスト教色が強い。両方の特色を持っているのも、この時代の特徴といえるのかも・・?
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アーサー王と円卓の騎士 / ローズマリ・サトクリフ [海外作品]


アーサー王と円卓の騎士―サトクリフ・オリジナル

アーサー王と円卓の騎士―サトクリフ・オリジナル

  • 作者: ローズマリ サトクリフ
  • 出版社/メーカー: 原書房
  • 発売日: 2001/02
  • メディア: 単行本


サトクリフのアーサー王シリーズ1作目。
ローマン・ブリテンシリーズより読みやすいのは、その内容のせいか、翻訳のせいか。
時代的にはローマン・ブリテンシリーズの続き。
漠然ともう少し後の時代(800年頃・・?)と思っていたら、意外と前の時代だった。

1つの話というより、伝承や伝説をまとめたようなイメージ。大まかな筋を伝えながら、吟遊詩人たちが自分で話を付け足していったような。

いろんな騎士たちの冒険物語。ガウェインの妻の話やトリスタンの話、緑の騎士の話などが印象に残っています。

騎士たちはすぐ冒険をしたがります。
当時の戦い(一騎打ち)は、槍で突撃してから、剣で打ち合うらしい。
盾がすぐ粉々になるのは、盾が弱いのか、騎士が強いのか。

でも、そんな冒険物語よりも、初めのほうのアーサーが王になるまでの話のほうが私の好みかも。マーリンが結構好きです。

エクスカリバーの剣はアーサー王伝説からきているのですね。
強さの秘密(?)は剣ではなく鞘のほうにあるらしい。

円卓は、なんとなく8人くらいのイメージでいました。
ところがなんと、150名もの席があるとはびっくり。席に名前が浮き出るというのは面白いな。

魔法が出てくるから、歴史小説ではないけれど、偉大な為政者がいたであろうということは信じられる。
ケルト人は魔法を身近に感じていた民族なのかな。その影響で、イギリスのお話はそんな雰囲気の話が多いのかなと思ったりして。

アーサー王関連のお話としては、20年ほど前に藤本ひとみさんのマリナシリーズの『愛と剣のキャメロット』を読んだことがありますが、内容は全く覚えていない・・。実家に行ったときに探してみようかな・・。
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エミリー / モンゴメリ [海外作品]


可愛いエミリー (新潮文庫)

可愛いエミリー (新潮文庫)

  • 作者: モンゴメリ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1964/03/31
  • メディア: 文庫


赤毛のアンで有名なモンゴメリの作品。3部作。
読んでからもう数年経っています。図書館の記事に残っていないところを見ると、2007年より前になるのかな。

孤児になって親戚に引き取られたエミリー。
アンと同じように、物語を作るのが大好き。
文章とか書くのが好きなわりに、スペルミスとか多いのが、意外というかなんというか。
こちらの方が、著者の自伝的要素が強いイメージ。

高校へ行かせてもらう代わりに、フィクションは一切書かないという約束や、10年後の自分への手紙が印象的。
また、ニュームーンの人々や環境、イルゼやテディといった友人たちも魅力的です。

1.可愛いエミリー
2.エミリーはのぼる
3.エミリーの求めるもの
タグ:モンゴメリ
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ともしびをかかげて / ローズマリ・サトクリフ [海外作品]


ともしびをかかげて〈上〉 (岩波少年文庫)

ともしびをかかげて〈上〉 (岩波少年文庫)

  • 作者: ローズマリ サトクリフ
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2008/04/16
  • メディア: 単行本


ローマン・ブリテン4部作の3作目。
カーネギー賞というイギリスの児童文学賞も受賞した作品らしい。

ついにローマ軍団はブリテンから引き揚げることになった。
しかしアクイラは、軍団から脱走しブリテンに残る決意をした・・。

サクソン人につかまり、妹もさらわれて、奴隷となり数年が経過。
妹を案じて、いつか妹に会う(救い出す?共に逃げる?境遇を慰めあう?)ことを支えとして生きてきたが、再会したときは、妹はサクソン人の子の親だった・・。

それまでの生き方をあきらめて、今の自分の境遇を受け入れていく、自分なりに生きていく。
無口となり、ぶっきらぼうでとっつきにくいアクイラ。経験を思えばうなずける気もするが・・。
妻と子を得ても。子ともなかなか上手くいかず。
でも、最後には光が見えたような。

アクイラの半生ともいえる何十年もを描いた長い話。
サトクリフの作品は、あきらめの物語と解説にあり、なるほどと納得した感じです。

中学生以上とあるけれど、難しい話だと思います。本当に児童文学なの・・?と。
でも、読んでいるときは難しかったけれど、今になって振り返ると胸を打つ作品だったと理解できるというか・・上手く言葉で表せませんが。

蜂の巣箱を持つニンニアス修道士との出会い・再会。アクイラの道標的存在では。
シリーズを通して読んでいるものにとって、イルカの指輪が受け継がれていて、さらにそれが効果的に使われているのが、何か嬉しいです。
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トム・ソーヤーの冒険 / マーク・トウェイン [海外作品]


トム・ソーヤーの冒険 (新潮文庫)

トム・ソーヤーの冒険 (新潮文庫)

  • 作者: マーク・トウェイン
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1953/10
  • メディア: 文庫


こんな表紙だったかなあ・・。
今回読んだのは2年前の2011年。
子供の頃にも読んだことはあるのだけれど、あんまり面白い印象はなかった。
でも、バイブル的?評価をされているみたいなので、あらためて読んでみた。

男性なら共感できるのかな・・?いたずらっ子な感じで、どうしても、おいおい、と思ってしまう。
子供のいたずらなので、悪意の塊ではなく、時には純粋さや優しさも見える。

それにしても、アメリカのこの時代、大人の目を盗んで砂糖なめるの好きだね。
赤毛のアンや大草原の小さな家と同じ時代の空気を感じます。
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バーティミアス ソロモンの指輪 / ジョナサン・ストラウド [海外作品]


ソロモンの指輪 (1) フェニックス編 (バーティミアス)

ソロモンの指輪 (1) フェニックス編 (バーティミアス)

  • 作者: ジョナサン・ストラウド
  • 出版社/メーカー: 理論社
  • 発売日: 2012/01/22
  • メディア: ハードカバー


バーティミアスの番外編。
バーティミアスがまだ2000歳の頃の話。
ソロモン王やシバの女王が出てくる時代です。

相変わらずのバーティミアス節。
面白かったけれど、前作のイメージが強烈過ぎてちょっとかすんじゃうかな。

ナサニエルとはまた違った女主人公のアズマイラ。
魔術師ではなく、護身術として少し身に付けている程度。
シバの女王の近衛隊だけあって、頭脳派というより肉体派というか、武術に自信がある感じ。
思い立ったら一直線というか、なんというか。

バーティミアスとアズマイラのコンビも、なんだかんだいいつつも協力している(させられているともいえるけど、それがまんざらでもない)というか、結局はお互い親しみを抱いている、そんなところが良い。

魔法の指輪で怖れさせて従わせるソロモンが、賢王のイメージと異なって違和感があったけど、最終的にはそのイメージも払拭されて良かった。

いろんな姿に形を変えるバーティミアス。
1.フェニックス編
2.ヤモリ編
3.スナネコ編
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